2004年06月12日 Sat 21:01

最近のSNSの感想とか(長文かつ駄文)

日本での、ソーシャルネットワーク(ワーキング)サービス(SNS)も、
やっとブーム(というか乱立?)が終ったのか、
ユーザ数とサービス数のバランスが取れなくなってきたのか、
それとも単に(ユーザが)飽きてきたのか、ビジネスとして成立しないと判断したのか、
一時と比べ、落ち着いてきた感じがする。

SNSは、アメリカ発のサービスだけに、
アメリカのように国土が広く、広く人口が分散していれば
『現実上の人と人のつながりをインターネットを使って管理』
しやすいと思うし、有効なのかもしれない。

しかし、日本のように、国土もそれほど広くなく、
人工が首都圏や大都市圏周辺に集中している場合、
別にネットを使わなくても、直接あったり、
携帯電話や、メール個人のサイト等での
コミュニケーションでも人とのつながりは保てるだろうし、
人脈に関しても、同様で、ビジネス面においても、
ほぼビジネス環境は、首都圏に集中しているため、
SNSを利用するメリットはあまり無いのではないかと感じる。
もちろん、有効に機能することもあるだろうが。

元々、SNSは、オンライン上での『友人の友人は友人』という
信頼のおける人脈づくりを支援するための、
『現実上の人と人のつながりをインターネットを使って管理できる』
ようにしたサービスだったはずだが、
招待制度という枠組みが、あやふやになってきている現状で、
招待制でない場合「新しい友達作り」≒出会い系サイトとの
差別化が難しくなっているように感じる。

招待制でなくとも、信頼のおける人脈(友達)づくり
ということは機能するかもしれないので、一概に、
招待制か自由参加かどちらがいいとは言い切れないのも事実である。

招待制というのは、敷居の高さを感じたり、
閉鎖性、閉塞感を感じる場合もあるだろうから。

確かに、SNSが信頼性のあるものだという地位を築き、
うまく機能すれば、信頼のおける人脈を築くことや
友人を見つけることも、新たな人脈や友人を
そこから見出すことも可能であると思う。

ここで、問題になってくるのは、
参加者が何を求めて参加するか、
サービス提供者側は何を提供したいのか
と言うことにでもあると考える。

例えば、最初は興味本位で入ったとしても、
そこから何かを見出そうとするユーザもいれば、
飽きてきたり、わずらわしく感じたり、
所詮ネット上でのお遊びと思い、
あまり積極的に参加しなかったり、人脈作りよりも、
内部での馴れ合いや暇つぶしで終ってしまうかもしれない。

ただし、これはネットということも含めて考えると、
一概に悪いこととは言えないとも考える。
そもそも、良いか悪いかの判断は個々人それぞれ違うであろうし。

現実でも、そんなに常に人脈作りや、
友人作りばかり考えているわけでもないだろうし。

また、これらをうまく機能させるには、
管理運営するサービス提供者側の問題(課題)でもあると思う。
しかし、管理運営者があまり厳しく規制や検閲を行えば、
当然ユーザから反発を受け、
ユーザが離れて行くのは、誰でもわかることである。

かといって、ユーザに好き放題させても、
収拾がつかなくなり、サービスとして成立せず、
人脈作りや友達作りのきっかけや、
サービス提供者側にとって、ビジネスにならないということになりかねない。

このバランスをいかに保つかがサービス提供者側の課題のひとつだと思う。
また、サービス提供者の問題としては、収益源の確保ということも挙げられる。

最近、mixiではgreeと同様にAmazonと連携した、サービスが開始された。

「コミュニティ(そのテーマに興味がある人の集まり)」機能という面でも、
あるテーマに興味がある人が「コミュニティ」を作ったとしても、
それが果たして、どの程度機能するかは、そのコミュニティを作成した人や
そこに参加する人たち次第であるのは、現実社会と同じだと思う。

mixiを例に挙げて考えてみると、現在登録者数は26000人強程度に対し、
コミュニティの数は日増しに増えており、約10000強と1つのコミュニティに
約3人が入ればそれだけで、全参加者数を超える数値となる。

また、greeは参加者数が43000人強に対し、
グループ(greeではコミュニティではなくグループと呼ばれている)数は
26000グループ強と、こちらは意外と、一つのコミュニティに対しての
参加者数が1.7人と比較的少ない。
もちろんそれ以上に複数登録してる人もいますが、
これらは単純計算なので、その辺は実際と違う点が多いと思います。

これは、単純計算で実際は人気のあるコミュニティには
数百人以上参加しているものもあり、
一人でかなりの数のコミュニティに参加したり、
コミュニティを作成している人もいる
(当然その逆の人もいるだろうけど)。

こうなると、参加しているどのコミュニティの
プライオリティを高くするかが問題になり、
いずれ、どれもが、面倒になってくるかもしれない。

また、コミュニティ自体に加入しているものの、
実際なんらアクションをとらず、
そのコミュニティに参加しているということによって、
自分という人間のポジションを
表現するアイコンとして利用している人も少なくない。

mixiでは
『コミュニティは共通する趣味や関心ごと、
考えなどをお持ちの方々とのコミュニケーションを楽しむことができるし、
コミュニティに参加することで、他者に自分の趣味や属性、
どういった人間なのかを端的に表現することもできます』
といった説明もしている。

また、“口コミ”ネットワークとしての機能も、
参加者全員がある疑問や質問に対して、
きちんとまじめに答えれば機能するであろうけれど、
いく人かの不真面目な人達がいれば、
そのネットワークも機能しなくなりかねないし、
その不真面目な人たちに同調して、
だんだんと不真面目な人ばかりになる可能性も否定できないと思う。

“口コミ”という点でもうひとつ考えられるのは、商品やサービスに対する
意見交換の場としても考えられるが、これもコミュニティや信頼が成立して
機能するものであると考えられる。

下手をすれば、このインターネット上のやや閉じられた空間での誹謗中傷や、
欲しくもないものを薦められたり、欲しいと勘違いしてしまうことも考えられる。

もちろんこれは、参加者の判断能力(メディアリテラシー)も
重要な問題であると言うのは当然というか、前提条件なのかもしれないが。

現在はまだ、試行錯誤の繰り返しのようだが、
現在の状況が続くような感じでは、
SNSはインターネット上のやや閉じられた空間での、
単なる馴れ合いや暇つぶしのツールで終ってしまい、
ユーザもサービス提供者側にも
なんら有益なメリットもないまま、終ってしまうのではないかと考える。

まあ、暇つぶしという点では、ネットに向いているのかもしれないが。

それほど有益なメリットを期待している人が、どの位いるのかも疑問ではあるが。

と、ネガティブな考えばかり書きましたが、
これからどうなるかなんて、私には分かりません、
っていうのが、正直なところなんですが…。


国内SNSサービス状況(大体)

参加には参加者からの招待が必要なSNS

GREE.jp http://www.gree.jp/
mixi http://mixi.jp/
Echoo! http://echoo.jp/
minii http://minii.nikki.ne.jp/

参加者からの招待が必要な携帯電話からの利用に限定したSNS。

ktst.jp http://ktst.jp/

i-mode、EZweb、Vodafone Live!対応 (4/28より3キャリア対応に)
※Vodafone Live!においては、絵文字については利用不可。
※EZwebにおいては、WAP2.0未対応機種では利用不可。

不明(6月中旬公開予定)

きぬがさ http://ieiri.jp/kinu/

招待の必要がなく、自由に参加できるSNS

Gocoo http://www.gocoo.jp/
UUME http://www.uume.jp/octopusjp/index.jsp
トモモト http://www.tomomoto.net/
フレンドマップ http://www.friendmap.jp/
meetme http://www.meetme.jp/

*ANAマイレージクラブの会員登録(無料)が必要。
ANAフレンドパーク http://anafriendpark.ana.co.jp

Posted by tugaa | Comments (0) | Category( SNS )
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