2005年03月17日 Thu 12:23

『パックピクス』インプレッション

パックピクス』とは、どんなゲームか?
これは、非常にシンプルに答える事ができます。
タッチスクリーン上に「パックマン」を描き、
制限時間内に規定数のモンスターを食べる事が目的のゲームです。

自分で画面に直接描いたモノが、画面内でアニメーションとして動くと言うのは、
凄く新鮮で、Nitendo DSならではだと思います。

ただ、具体的な説明となると、ちょっと長くなってしまいますが、ご容赦を。

基本的に今回の「パックマン」は、モンスターに対して無敵状態ですので、
「パックマン」をロストするのは、ボス戦を除いて、画面外に消えてしまう場合だけです。
画面外に出さないように、壁(ライン)を描いて、
「パックマン」を誘導するのがコントロールの主な手段です。

それ以外では、制限時間のほかに、各ステージで描ける「パックマン」の数
(「パックマン」が画面外に出ると失われる)や、
同時に描ける「パックマン」の数(3つまで)が制限されていること。

モンスターの上には「パックマン」が描けない事(描いている途中触れられてもダメです)、
「パックマン」の方向を変更させる、壁(ライン)の同時に書ける数と、
描画時間が決まっているコト、「パックマン」をタッチペンで、
押さえることにより、動きを止めたり、少し後ろに引き戻したり出来る事。

そして最も重要だと思われるのが、
「パックマン」(及び、後のステージで使用できるシンボル)
の書き順が決まっているコト、これがゲームの主なルールです。

色々決まりごとが多そうに感じるかもしれませんが、決してそうではなく、
これだけ出来れば、初期ステージでクリアーにつまる事はありません。
また、これらはチュートリアルで実際に画面を使って説明されますので、
取説を読まない私でも、スムーズにゲームを開始できました。

「パックマン」の書き順が決まっているので、その書き方によって、
どの方向にまず最初「パックマン」を動かすか口の方向で決まります。

例えば右に「パックマン」を動くように書きたい場合は、
口の部分『<』(右上から描く)を書き、その後、丸を描き「パックマン」にします。

この書き順さえ守れば、どんなブサイクな「パックマン」でもオッケーです
(例えば楕円形でイビツな「パックマン」とか)。

そして、「パックマン」が画面外に出そうなら、
動かしたい方向(例えば上に動かしたいなら下から上)に
ライン(壁)を「パックマン」の前に書いてやれば、オッケーです。
ラインは一度に6つまで書けますが、時間がたつと消えてしまいます。

この書き順が決まっている事や、ラインの消失や妨害により、
自分が思った方向に進むようになかなか描けなかったり、
焦ると、書き順をミスをしてしまったりと、ゲームに良い緊張感をもたらします。

また、描く「パックマン」の大きさにより、移動速度が変化します。
当然大きく描いた方が、当たり判定が大きくモンスターを食べやすいのですが、
移動の速度が遅いため、時間切れでゲームオーバーになったり、
クリア時にもらえるタイムボーナスも少なくなってしまうけれど、
小さく描くと素早い反面、コントロールが難しく、当たり判定も小さいと、
それぞれ特徴があり、戦略的な面もあります。

モンスターも色々と特徴があり、
「パックマン」が近づくと速度を一瞬速めるタイプや、
地下にもぐって逃げるタイプなどがあり、
効率よく先読みして、「パックマン」を移動させる必要も出てきます。

もちろん、そこで複数の「パックマン」を同時に描いて、
効率よくスピーディーにクリアを目指す事も、ゲームの上手い人なら可能ですし、
慣れてくれば色々な楽しみ方もできると思います。
今の私には無理ですけどね…_| ̄|○

ボス戦は最初に取説を読まなかったので、
全く勝てなかったのですが、キチンと倒し方が書いてあります。

最初のボス戦では、ボスより大きな「パックマン」を描いてやる事によって、
ボスを飲み込んでしまえば良いだけです。

意外なほどシンプルな答えに、逆に悩んでしまいましたが、
柔軟な思考の持ち主なら、取説を読まなくてもクリア出来るのではないでしょうか?

また、コレだけだと単調なゲームに思われるかもしれませんが、
クリアするための様々なギミックが各面に仕掛けられています。
これらのギミックは、ハイスコアや目指すためや、
クリア時のランクを上げるためにも使えます。

徐々にシンボルが増えたり、出来る事は増えてくるのですが、
大きな変化が無いと言う点では、単調に感じてしまう人や、
上手くギミックやシンボルを使えないと、ストレスがたまるかもしれません。

また、一度ゲームオーバーになってしまうと、
そのチャプター(1つのチャプターは5~6のステージで構成されています)の、
一番最初のステージからやり直しになるのが面倒だと感じます。

そのステージからの再開か、ペナルティとしてなら、
一つ前のステージからの再開とかだと、
まだ納得いくし、ストレスや作業感を感じないと思いました。

操作に慣れてくると、より高得点を狙うコトができるようになるので、
スコア更新を目的とするなら、「アリ」かも知れませんが、
どちらかと言うと、スコアの更新よりも、先のステージに進みたい、
次のステージはどんな仕組み(仕掛け)があるのか、
知りたいと思うほうが強いので、この仕様はちょっと厳しいかなと。

中盤あたりから、使えるシンボルが増えてきて、
やらなくてはならないコトが増えるのですが、
このシンボルを上手くかけないと、それに対する救済措置が無く、
クリアが困難になってしまう点は不満があります。

ドコまでが正確にシンボルを描けているかは、機械の判断によるものなので、
ユーザが描けていると思っている場合でも、そう判断されない場合、
もどかしさを感じます(それも、このゲームの特性と考える事も出来ますが)。

また、使えるシンボルが増えると、やる事が増え、タッチペンを使う画面と、
上の画面両方を見つつ、複数の処理を同時に行わねばならない、
マルチタスク的スキルが要求されてきますので、難易度が上昇してきます。
それが面白さでもあり、上手く利用すれば素早くクリア出来たりもしますが。

このあたりで、投げ出すユーザも居る可能性がありますので、
行き詰まるときは大体同じ所で詰まってしまうので、
これらに対する救済措置や、コンティニュー時の面のスタートが、
チャプターの最初からという仕様は、見直して欲しいと思いました。

シンプルなゲーム性だけに、単調と感じる人も居れば、
マルチタスク的スキルを要求されるため、
スキルを高めようとする人も居ると思いますが、
上達しない場合の救済措置が無いとクリアできない人も居ると思いますので、
このあたりのバランスは、非常に難しいのかもしれません。

結局、このゲームは独自のインターフェイスのため、
慣れることが重要な要素になっているのですが、
慣れない場合の救済措置が無いため、
そこを乗り越える事ができるかどうか(慣れることが出来るか)で、
楽しめるか、イヤになるか分かれてしまうと思います。

メテオス』の様に、延々とやり続けてしまう中毒性は低いですが、
クリアしたいと言うモチベーションが残るので、続けてやるよりは、
思い出したときにプレイしたり、その時に、クリア出来なかったチャプター
(ステージ)をクリア出来たときは、結構嬉しかったりします。

最後に、個人的な感想ですが、NDS付属のタッチペンは、
サイズ的に私には向いていない様なので、所有しているPalmのスタイラスでやった所、
こっちの方がやりやすかったので、付属のタッチペンで上手くいかないときは、
別のタッチペンでやってみるのも、いいかもしれません。

『パックピクス』の初回特典にはタッチペンが付いているので、
それでやるのもいいかもしれません。

贅沢を言えば、もっと大きな画面で遊んでみたい気もします。

NAMCO パックピクス公式ページ http://namco-ch.net/pac-pix/index.php

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'05/03/18追記

むるあの趣味部屋』のエントリ「罠に気をつけよう」での、このエントリのまとめ。

  • 自分の絵が動く斬新さがある
  • 単純なようで色々できたのは驚き
  • 操作が出尽くすと同じ作業とまでいかないが繰り返しっぽくなる
  • 難易度がストイック(上昇率やコンティニューなど)
  • 絵を上手く認識してくれない時がある
Posted by tugaa | Comments (3) | Category( GAME(Review) )
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Title: 罠に気をつけよう
from: むるあの趣味部屋
Excerpt: いやぁ、tugaaさんにお願いしたパックピクスのレビューが挙がってますね。 個人的にも、細かい部分まで内容が書かれていたので非常に参考になりました(^^) 読ませていただいてのポイントとしては   ・自分の絵が動く斬新さがある   ・単純なようで色々できたのは驚き ... [Read More]
Tracked on 2005年03月18日 19:16
Comments

レビューおつかれ様でした!
詳細が色々書かれていて、気にしていた部分とかが結構明確にわかって、ほんと助かりました(^^)
わざわざ我侭に付き合っていただきほんとありがとうございましたm(_ _)m

Posted by: むるあ at 2005年03月18日 19:19

パックピクスは非常に気になっていたので、興味深く読ませていただきました。

コレも実際に遊んでみて良さがわかるゲームのようですね。
あのCMじゃミキティしか印象に残らないですし。

Posted by: あきお at 2005年03月18日 22:51

むるあさん、コメントありがとうございます。

無駄に長くなってしまって申し訳ありません。
簡潔に説明する事や、面白さ不満点を
分かりやすく書く難しさが分かり、勉強になりました。

あっさりと、箇条書きされていて、
如何に無駄の多い文章か分かりました…_| ̄|○

あきおさん、コメントありがとうございます。

Nintendo DSのゲームは説明しづらいですね。
多分、CMを作るのも大変だったと思います。

あのCMは世界フィギュアスケート選手権2005と、
安藤美姫のCMってことで…。

Posted by: tugaa at 2005年03月19日 00:22