2004年05月23日 Sun 19:10

MT3.0に移行する理由はあるのか?その1

Movable Type 3.0 Developer Editionのプライベートβテストが始まって
約1週間経過し、今更って気もしますし、
もうすでに各所で色々言われてるようですし、
ただ、まだ日本語版はプライベートβテスト段階ですし、
現段階では販売方法や価格体系についての、
日本法人のシックス・アパート株式会社からのコメントも

なお商用版の販売方法や価格体系については、
米国でのライセンス体系の修正などを受けた後、
正式版MT3DEの日本語版リリース時に改めて詳しくご説明させていただきます。

と、まだMT3.0に関する正式アナウンスが出てないようなので、
(個人・非商用ライセンスについても同じくアナウンスは無いようです)
結論を出すのは時期尚早かもしれませんが
(ただ、アメリカのライセンスに近くなるのは確実な感じもします)、
MT3.0に移行する、もしくは移行しない、理由を考えてみようかと思います。

まずは、ライセンス形態の変更の反響は大きく、
疑問と不安(もしくは不満)が多いようで、
多くのweblog等で、MT3.0のライセンスに対する、
様々な議論や意見が書かれているようです。

ライセンス形態の変更点で一番大きく変更された点では、
これまでは、Personal,Commercial license(個人・非商用ライセンス)では、

You may install the Software on a single website,
residing on a single server for your personal, non-commercial use only.

1台のサーバとWEBサイトに対し1つのMTのインストールという限定で、
Aurhor(書き手)とBlogの数に対しての言及は無かったようです(見逃していたらスイマセン)。

そして、MT3.0のライセンス規約でFree版(無償版)は

No more than one author and three weblogs.

と、一人の書き手、最大3つまでのweblogという制限事項が付け加えられました。

これにより、問題がすぐさま起こるかは分かりませんが、
シックス・アパート株式会社の執行役員(技術担当)平田大治氏は、
MT2.6xでmoblog(携帯端末のメール機能を利用し、Blogの更新を行うモノ)に
MTが標準対応していないので、
氏が作成された、moblog gatewayという、
MTの更新を携帯でできるサービスを無償で提供しています。
そしてその利用方法の中で、

まず、最初に Movable Type で新しいアカウントを作ってください。
moblog.uva.ne.jp は、メールを受けて、リモートから更新します。
そのため、moblog.uva.ne.jp に username, password を登録しなければなりません。
安全のためにも、普段使っているのとは別のアカウントを一つ作ってください。

と、新規のアカウント作成を薦めていますが、今回のライセンス体系変更により
(MT3.0もmoblog対応とは書いてないので)、
新規アカウントを作成するには、Personal Licenseを購入もしくは、

「個人ライセンス アドオン・パック」を導入し、
10ドル(注:日本での価格は未定)で新しい「1ウェブログ+1ユーザー」のライセンスを、
個人ユーザー・ライセンスに追加できるようにします。

個人ライセンス アドオン・パックを購入するもしくは、
現行のライセンスが適用される2.6xを使い続けるということになりそうです。

また、現在Autherは一人だけど、今後何かをしようとしたとき、Autherが複数になったり、
weblogを追加しなくてはならなくなった場合、追加分を払わねばならない可能性もありえます。

また、個人的な見解ですが、
以前のMovable Type.org http://www.movabletype.org/ より、
いっそう有料化感が感じられます。

Movable Type Freeよりも、Movable Type Personal License Optionsや
Movable Type Commercial License Optionsに書かれてるBuy Nowがすぐに、
目に飛び込んでくるからかもしれませんが。

商用ライセンスに関しても、

Q:以前のバージョンで商用ライセンスを購入した場合、
そのときの代金は(個人ライセンスと同様に)新しい商用ライセンスに充当されないのですか?

A:充当されます。
ただし、商用ユーザーが持っているライセンス・キーは、
個人ユーザーのライセンス・キーと区別できません。
商用ライセンスの購入ユーザーが、以前の支払いを新しい商用ライセンスに充当するには、
支払いに利用したPayPalのトランザクションIDを知らせていただく必要があります。
現在、このディスカウント・プログラムの作成作業中ですので、もうしばらくお待ちください。
今後、個々の状況に対応させていただきます。

といったように、商用ライセンスに関しては、個人ライセンスと比べ、やや手間がかかりそうです。

有料化=悪とは思いませんが
(当たり前ですが、開発などには、お金も時間もかかりますから)、
これまでは基本的に善意のDonate(寄付)だったものが、
Buy Nowとか書かれると、ちょっと、いきなり商業化しすぎでは?って思いました。

次回に書こうと思っている、新機能は要らないって思う人や、
インターフェイスが変更されているので、現在のものに慣れていると、
違和感を感じて使いづらく感じる、現在もMT2.6xを使っているユーザは、
そのまま2.6xを使い続ける可能性が高いかもしれません。

また、新規ユーザで(もしくは別なツールやサービスからの移行ユーザ)、
installが面倒だと思う人や細かいカスタマイズに興味の無い人は、
installとかの手間がかからない、Blogサービスサイトを利用しようとするか、
MT3.0のライセンスが厳しすぎると思うけど、使ってみたいという人は、
MT2.6xのアーカイブを探すのかもしれません。

現在、Movable Type.orgには、
以前のヴァージョンである2.661に関するものは見当たりません。
(Ver.2.661の各種のテンプレートさえ無いようで…)
また、2.6xのライセンスにも書かれていますが、再配布は禁止されています。

このように、ライセンス形態の変更だけを見ると、
あまりMT3.0に移行する理由が無いのでは?と、少し感じてしまいました。

なお、上記エントリは私の乏しい知識を下に主観が入ったモノですので、
ご意見や間違い等があれば指摘していただければ幸いです。

Movable Type 3.0のライセンス体系については、下記を参照しました。

Movable Type 日本語版サイト
http://www.movabletype.jp/
Movable Type 3.0のライセンス体系について
http://www.sixapart.jp/000022.html#000022
Movable Type 3.0 Developer Edition
http://www.sixapart.com/log/2004/05/movable_type_30.shtml

Posted by tugaa | Comments (1) | Category( MovableType )
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Comments

こんにちは(^-^)
このエントリーにもリンクがあるライセンス体系のところで

Posted by: 梨紗 at 2004年05月23日 22:24